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2026 / 08 / 28  

アイドラーズ12耐 詳細報告⑥

 

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やや混乱してしまった初回ピット。  
PIT作業のみならず、ドライビングやペース配分、コミュニケーション面においてレースが終始完璧に上手くいくことは少なく、このような事柄は早く出てくれた方がありがたく挽回の余地もまだまだ大きい。なぜなら、後半になればなるほどそのミスは大きく響き、最終盤であれば致命的になるからだ。
2番手走者はオーナー所さん。給油はバタついてしまったが、所さんといえば予定時刻より早めに全てのスタンバイを終えており、初レースの緊張あれどこの初回を乗り切ってしまえばより自分が落ち着けることを悟っているご様子。
練習してきた通りシートに乗り込み、所定の流れでエンジン始動。ギアを入れてPSMの解除ボタンを押し、速度制限40キロを超えないためにあえて1速でPITロードを進むことも練習通り遂行できた。
コースインした所さんにはリラックスしてもらうためにLINEで多めに話しかける。返答は普段のスポーツ走行と変わらずかむしろ落ち着いているくらい。
走行開始から13分ほど経過すると、所さんより「コース上複数台数停止している。これはSCになるかも」と完璧なレポート。実はこれもシミュレーターで何度も想定してきた案件で、「1台の停止なら場所と程度によるが黄旗処理のままが多い。だが2台以上となるとほぼセフティーカー導入となる」ことをSIMで練習しながらイメージしてきたのだ。
練習に使ったアセットコルサのAI車両は、特定の車両が運転荒い。黄色い930ターボと緑のエリーゼ。あとはランボルギーニウラカンもコースアウト率高く、それも3コーナーで多重発生することが多かった。このような場面では実際にはセフティーカー導入となるので、無線生きていれば報告、無線断線の場合は独断でPITインしましょうと二人で何度も確認して来た。
SIMとは場所は少し違ったが、ストレートエンドで2台が絡む大き目の事故であったので、所さんは冷静に報告してからピットに帰還。ここで給油とドライバーチェンジ。


所さんのレースデビュースティントは時間こそ短かったが、乗車準備から乗り込み・走り出し・無線報告・その対処と、全てが完璧であった。また短く終わったことがむしろ緊張を解す事にもなり、ご本人も安堵の表情で降りてきた。無事これ名馬。

 

続く3走者目は嶋田さん。
過去2017年から2019年まで12耐を一緒に参戦いただいたが、「やり残したことがある」と静かに今回のプロジェクトに参画いただいた。事前にもお伝えしたが、718でのテストはウエット路面1回のみ。しかも本番で718に乗るのは数年ぶりであること、2017当時より想定巡行ペースが10秒も速い設定の今回、経験者の嶋田さんでも相当ハードルは高かったはずだ。ご自身の準備も抜かりなく、暑い中毎日長時間ウォーキングされたりトレーニング実施されていたのも承知している。
嶋田さんが走り出すと、やはりLINE通信が不安定。Bluetoothイヤホンで通話していたが、練習時より他車ノイズが多い為かほとんど聞き取れない。また、嶋田さんの方にもこちらの声があまり伝わっていないようだ。普段はマニュアルの987Sで走っているが、PDKの718はデジタルな車両なのでその習熟も少し苦戦されているご様子。途中、「フェラーリ488GT3が煽ってくる!抜いていけばよいのに抜いて行かない!リズム狂うし落ち着かないよ。」との報告。
ん??と自分は一瞬思ったが、これは嶋田さんが相当良いペースで走っている証左であり、今年のTaymaz24はかつて全くペースが違ったチームとがっぷり四つで戦っているのだ。通信こそ不安定であったが、所定のスティントを無事熟していただきPITイン。 次は数年ぶりにドライバーとしてコースインさせていただく自分だ。



 

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2026 / 08 / 26  

アイドラーズ12耐 詳細報告⑤





レース当日、午前4時45分に現地入り。 早速各自役割分担された仕事に就く。事前に朝一仕事は詳細に打ち合わせ済みである。


ピットで円陣組んでのミーティング等は一切なし。 理由は「実は自分はそう言うのが苦手であり、事前準備と打ち合わせをしておけば円陣組む必要ないから。」
嶋田さんや所さんには意外がられた。以前のTaymazRacingでは毎回行っていたからだ。話をすると長くなるが、以前のチームで自分は「役割を作りだす事に一生懸命」であったと振り返る。

レースドライバーではない方々に何か役割作ろう。それぞれ皆様に楽しんでもらおう。盛り上がっていれば何か良いことある、と。
でも、今思うとこれはシンプルなレース準備ではないし、自分の仕事や意識配分を大幅に増やすこととなり、結果的にアイドラーズ耐久から足を遠のける事に繋がった。だが、今年数年ぶりに復帰することになって、過去のやり方ではなくシンプルオペレーションを徹底しすべてを刷新したので「新規参戦」の意識だ。


久方ぶりであることもあり現場にやや緊張しながら入ってみると、周囲のチームは

・過去S耐や富士7時間耐久で繋がりいただいたオカタツさん率いるシンリュウさん986S。(昨年クラス優勝チーム)
・チェックショップ大塚さんが監督であり、四国の村上モータース村上さんもドライバー務めるのBUZZ981ケイマンS。
・930turboブラックバードさんがアドバイザーされ、自分が2012年TEAM FKRから996RSRやフェラーリ430でレース参戦させていただいた当時、LMP MOTORSPORTのスタッフとして細々丁寧なサポートしてくれたフモト君もドライバー参画している986ボクスター。
などなど、繋がりのある方々ばかりでほっとした。

 

参加受付・ブリーフィング・車検・ドライバーシート位置確認・給油準備、滞りなく進めていくとあっという間にグリッドコースインだ。
現場サポートはaprの高野氏。GTやスーパー耐久の歴戦メカニックを招聘し、氏のよるエンジン暖気が始まるとより一層雰囲気は高まった。(この暖気には、全量交換した冷却水のエア抜きを最後の最後までやり切る意図もあった。ポルシェはラジエターが前であり、冷却ホース長くエアを抜き切るのが難儀なことから)

スターティンググリッドは22番目。そこまで手押しで行く中でも多くの知り合いに再会。「あぁ、やっぱりこの世界は良いなぁ」としみじみする。


グリッドで少し談笑したり、記念撮影していると間もなくローリングスタートを開始する時刻に。


今回は「ひたすら自分たちの立案プランに乗っ取った走行。神風など期待せず、じっくり落ち着いて遂行する」だったので、特別変な緊張もない。


スターティングドライバーの中嶋さんにはおよそ50分走行していただくので、「焦らず大切に」行っていただくことを再度お伝えして冷静にも熱い気持ちで見送った。


 



午前8時、長い12時間耐久がスタート!  比較的涼しい朝ではあったが、今後の天候変化や気温上昇が予報と異なることになるのは経験則で知っている。
中嶋さんは落ち着いた走行で着実に順位を少しずつ上げて行って下さる。本当に頼もしい限り。 と思っていたら、LINE通話が切れてしまった。
ま、中嶋さんにお任せしておけば大丈夫なので、みんなで一旦テントにてゆっくりする。初回ピット予定は8時45分頃。



そしたら、予想していないタイミングで718がPITに帰還!! トラブルか???と思ったら「ガソリン警告灯点灯してます」とのこと。
ここから大慌てで瑛斗や中嶋さんが着替えて給油にあたるが、準備タイムロスに3分、また給油時はタイム計測を他チーム様に実施してもらうのだが
これも失念。準備不足は別でも露呈、給油ホースパッキンが数年放置していた事により劣化し給油中漏れてくる事象も発生。。
結果的に通常5分のところ6分ほど多く合計11分もPIT滞在せざるを得なかった。  これはミニマムオペレーション化しすぎたこと、備品確認を怠ったこと、LINE通話不通の場合のバックアップを講じなかった松田の責任だ。この時点で一気に47位まで落ちることとなった。




 

 

 

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 このメンバー+apr高野さんで戦う12耐。 さすがに少ないよなぁ。

2026 / 08 / 21  

Taymaz 24ロードスター練習 富士

今日は富士スピードウェイにてロードスター練習。

ドライバーは中嶋さん。

 

 

アイドラーズの余韻冷めやらぬ!ではありますが、我々の本丸は24時間レース出場レベルドライバーになる為の実績作りなので、地道な練習を再開したわけです。

 

HIPOINTracingの大西さんが中嶋さんにお声がけ下さり、同じピットを利用させていただく事に。

 

 

同ピットには992カップカー。眼福。

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我々の今後に繋がる空気感なので、大西さんやドライバーさんに色々お話を伺う事が出来て有り難い境遇である事は間違いない。

 

 

我々の方に話を戻すと、中嶋さんが1本目走行スタートされ、1コーナーで観察していると、何かおかしい。

いつもの中嶋さんではない。コーナーで盛大にリアが流れたり、1コーナーのクリップ付けなかったり。。

ご自身的には、きっとクルマの調子と言うかセッティングが外れているか、もしくは原因不明な不可解な動きに感じていらっしゃると思ったが、自分にはその原因が直ぐにわかった。

理由は「アイドラーズ」である。718で長時間レースを戦った事が災いした。

ブレーキ性能、コーナリング性能、滑り出しの分かりやすさ、接地感、情報量、全てがポルシェモードになっていた為、ロードスターへの乗り換えで混乱を生じたのだ。

 

表現陳腐で恐縮だが、

スポーツシューズと長靴。ロードバイクとママチャリ、研いである包丁と子供用調理ナイフ。

ポルシェとロードスターでは、反応、粘り、切れ味、安心感、全てが別次元なのだ、

ただ、ロードスターが悪いと言っている訳では決して無い。比較する事が誤りなだけである。

 

 

その点を走行後の中嶋さんにお伝えするとすぐ合点され、2本目からは即座に修正されていた事は本当に素晴らしく、器用な方と再認識した。来月も多数練習に励み、秋からの連戦に備えたい。

 

 

 

 

そして、もう一点。今日は特別なトピックがあった。

松田が初めてロードスターNR-Aで富士を走行させていただいたのだ。

秋には14秒台に入れたい思惑の中で、中嶋さんロードスターのセッティング現状把握と手を加えるべき点があるかどうか?を判別する為。

とは言え、自分もたった30分で何が判断できるのか?役にたつのか?は不明であったが、ひとまず3本目に乗せていただいた。

 

結論から言うと、

⚡︎めちゃくちゃ楽しい!

・素直なハンドリング

・探り探りであったが16秒台。

・大きく駄目な箇所は無いが、もう少しリアに粘りを出したい。

・ブレーキでのピッチコントロールがなかなかシビア。少しでもスイートスポット外すとだらしなく流れてしまうが、ピタッとハマると理想的な旋回をする。

・100Rはほぼ全開で行けるが、終始弱ドリフト状態。これを何とか速度レベルアップしたい。

 

こんな所を自分は感じた。

最後ベストラップを刻んでいた周の最終コーナーでガス欠症状となり、そのままピットインしたのが悔やまれるが、夏場でも15秒に入る糸口は見えた。

 

とは言え、トップの皆さんこの状況でも13秒に入るはずなので、近くaprでアライメントチェックとダンパー減衰テスト、および各部の洗い出しを実施してもらう事にした。

プロの目から見て修正できる箇所を出してもらう目的。

 

 

自分としても、本日乗せていただいた事でより中嶋さんとの会話が近くなった様に感じるし、今後も定期的に運転データ共有して行くつもりだ。

また、今後ロードスターレースに参戦スタートされる所さんや芝崎さんにも、自信を持って勧められると再認識出来た。レースを学ぶ、コントロールを学ぶ点に於いて、費用も含めて最高のカテゴリーである事は間違いない。

 

 

 

 

2026 / 08 / 20  

アイドラーズ12耐 詳細報告④

 

 

 

途方に暮れつつ帰社し、力なくトレーラー片付けや店終いをしていると、机の上に置きっぱなしにしていたスマホに一件の着信があった事に気付いた。

ポルシェセンターからだった。留守電が入っていたので再生すると

 

 

 

 

「ギアボックスの件でお伝えしたい事がございます。」

 

あー、これは終了のお知らせだ。センサーか何か内部の臓物に不具合があったのだろうと直感。うなだれつつ折り返し電話差し上げると、

 

 

 

 

「ギアが復活しました! ソフトウエアのアップデートをひたすら繰り返したら、解決する事が出来ました!」

 

 

これが耳に入った瞬間、時間が止まったような、スマホを落としそうな、熱いものが込み上げてくるような、本当に救われた気持ちになり、心から感謝の意をお伝えして翌朝一番で引き取りに行く事に。

 

 

「これで、出場できる。皆んなに知らせなくては!」

 

 

オーナーの所さんはじめ、皆さまも欠場を覚悟していたようなで、心の底から喜んで下さった。

 また、今回の作業してくれたポルシェセンターには感謝しかない。今後、点検や部品購入は間違いなくこちらからのみとなる。

 

 

 

 

718を受け取り、帰社後急いで未作業であったステッカー貼付や細かい準備をして、トレーラーに再度積み込み、モビリティリゾートもてぎに向かった。

現地入り出来るだけでもう充分。参加出来るだけで充分。

色々順位のこととか走行ペースの事など、各ドライバーに伝えていたが、もういいやと言う気分。とにかく安全に最後まで走ろう。一度失った機会が奇跡的に復活してもらえたのだから、存分に味わって過ごそうと決めた。

 

 

 

 

搬入作業終わって、ドライバー各氏と前泊宿に移動後ファミレスでささやかな乾杯できた事が何より嬉しかった。

 

 

 

 

 

 

もてぎ搬入直後の718殿。

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2026 / 08 / 17  

アイドラーズ12耐 詳細報告③

 

 

車両オーナー様であり、今回が初レースとなる所さん。

シミュレーターでの大変な練習を積んでいただいたのだが、

自分としては、と言うよりTaymaz 24として「ただ走ってワイワイ楽しいだけの耐久ではなく、レースの明確な目的と今できる事への努力は最大化したい」と考えていた。

速い遅いではなく、より安全に、正確に、トラブルなく走行してもらう為に練習をしてもらったし、体力トレーニングにも取り組んでいただいた。

 

お忙しい中に様々な努力をしていただくことが自信に繋がる事は間違いなく、準備として手を抜く事は無かった。

 

 

一方、車両の準備も万全を期し、718ケイマンSの耐久性は既知だが今年はペース優先なので、2021までの718よりもブレーキや冷却系、ギアの保護などにも細心の注意と施しをした。

 

全ての点検作業が終わり、車両を引き取りに行った後に予想外のトラブルが発生。

なんと、PDKが全くの不動となってしまったのだ。どのギアにも入らず1ミリも動けない。エラーメッセージも出ており、テスターで消去試みるも全く効果がない。

レースはあと5日後と言うタイミングで、だ。

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(全く自走出来ず、トレーラー上で搬入待機中の718)

 

 

 

aprさんも最大限手を尽くしてくれたが快方に向かわず、ポルシェセンターで診断していただくしか無いとの報告。

お盆休み前、入庫出来るのか?入庫出来ても作業はお盆休み明けからなのか?ギアBOX内部故障であればそもそも無理では無いか?

 

 

 

などなど、最近は何ごとにも冷静な自分ではあるが、所さんはじめ今回の参戦を楽しみにトレーニング積んできたドライバー各氏の顔が浮かぶ。

 

 

aprさんが方々連絡して下さった中で、S耐繋がりがあるポルシェセンター様が何とか診断して下さる事になり、藁をもすがる思いで搬入させていただいたのが木曜日。レースまであと2日。

 

 

木曜日の朝一、自分がトレーラーで搬入に向かうと、ドライバーの嶋田さんも心配で現場に来てくれた。早速車両を下ろして診断スタート。

我々は待合室にて小一時間待っていると、サービスフロントさんが「あの車両でロードテストしてもよろしいでしょうか?」

「治ったのですか?!?!」と間髪入れずに伺うと、「ギアが入った場合のお話です。」

一瞬期待したが、まぁ当たり前の事柄だ。

 

そこからまた30分近く待っていると、今度は総マネジャーさんより

「解決出来ません。申し訳無いがしばらくお預かりします。ギア内部損傷や故障がある場合は、ギアBOX丸ごと積替が主な対処方法となるが、原因の特定もまだ出来ていない」とのお話しであり、我々はその時点で今年の12耐は欠場になったと強く感じた。

 

帰路、所さんはじめ各ドライバーさんの落胆や、また次頑張りましょう!と言っても次戦は1年後であるし、今回のレースに対して少人数と言えど過去には無いほど真剣に準備して来たがゆえに辛さも本当に大きかった。この時の気持ちは表現しがたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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